今回は「すみません」という言葉の使い方の記事です。
誰かに怒られた時、注意された時、あなたはどんな言葉を口にしますか?
- 「ごめんなさい」
- 「気を付けます」
そんな言葉より、「すみません」と言う言葉を使いませんか?
この記事では「すみません」という言葉の使い方を知って欲しくて書きました。
「すみません」が持つ意味
相手が日本人でなく外国人だったらどうしますか?
イントネーションが違うので日本人なのか外国人なのかは直ぐ分かると思います。
相手が日本人で「すみません」と声を掛けてくると、スーパーのスタッフは安心した表情で「いらっしゃいませ」と応じますが、外国人スタッフはお客様がどこの国の人であろうと英語で応じます。
すると、外国人のお客様は安心して英語での会話となるのです。
そして商品についての説明など難しいことを尋ねられると担当の者と代わるねと言って、こっちに振ってくる。
不安げな表情になる客に対し、日本人スタッフは当然ながら日本語で応じるのです。
その客の呟きを耳にした。
「Japanese is difficult」
よく分かるわ。
しかも日本語には方言というのがあり、出身地の言葉が入ると益々わからなくなる。日本人同士でも方言が入ると分かりにくくなるのに、外国人にとれば尚更ですよね。
近くで作業をしている私の耳に入ってくるのでイラついてしまう。
一度、私も声を掛けられたことがありました。
不安げな片言「すみません」の言葉と、これまた不安げな表情。その人に思わず言っていた言葉はこれでした。
「Hello. May I help you ? 」
それ以来、顔を見る度に英語で声を掛けてくる彼は、私にとって常連さんになってしまった。
「すみません」を使う場面
あなたは、どのような時に「すみません」という言葉を使いますか?
- 人にぶつけてしまった時
「すみません」
- 人に何かを聞かれた時
「すみません。担当の者と代わります」
- 床にぶちまけてしまった時
「すみません。すぐ片付けます」
- お客様に怒られた時
「すみませんでした」
- 在庫はないの?という問いかけられた時
「すみません、見てきますね」
そして、「すみません、在庫も切らしていて」
- いつ来るの?と問われた時
「すみません。分かりません」
どうして「すみません」という言葉を使うのでしょう。普通に言えばいいと思いますよ、こんな風に。
- 人にぶつけてしまった時
「ごめんなさい」もしくは、「申し訳ありません」
- 人に何かを聞かれた時
「担当の者に変わりますので、お待ちくださいね」
- 床にぶちまけてしまった時
「失礼致しました。すぐ片付けますので、お待ちください」
- お客様に怒られた時
「申し訳ありませんでした」
- 在庫はないの?と問いかけられた時
「見てきますね。お待ちください」
そして、「申し訳ございません。在庫も切らしていて申し訳ないです」
- いつ来るの?と問いかけられた時
「申し訳ないです。発注はしているのですが、詳しくは分かりません」
若い人、特に20~30代のスタッフに多いかなと思っていたら、50~60代の人も使っています。ただ、正社員はきちんと「申し訳ありません」と言葉を使っています。
今回は、私が勤務していたスーパーを例にしているだけです。外国人スタッフは「Sorry」と言って、お客様と話しています。
人事や総務の人たちに声を大にして言いたい。
アルバイトやパートのスタッフにこそ、言葉使いの研修をして欲しいです!
自分の経験談より
私は短大を卒業後、一般企業に事務として入社しました。
研修後には営業所へ異動になるため、言葉使いの研修をこれでもかとさせられました。その当時、本社の新入社員研修指導者から、こう言われました。
『すみません』という言葉は使わないように。
相手はお客様なので「申し訳ありません」、「失礼いたします」という言葉を使うことを覚えましょう。
くどいようですが、もう一度言います。
お客様は、友だちではありません。
言葉の使い方というのは本当に奥深いですね。
お客様が外国人では、どう言うの?
相手が日本人だろうが外国人だろうが、スーパーに買いに来ます。だから逃げないで欲しいです。
片言の「すみません」に対する言葉には、これだけでいいのです。
- 「いらっしゃいませ」
- 「なにか、お探しでしょうか?」
それだけで良いのです。
外国人にとっての「すみません」は、「Hello」や「Excuse me」という呼びかけです。
そして笑顔で応じてください。
「なにか、お手伝いしましょうか?」
もしくは、英語で。
「May I help you ?」
見るからに身体が自由にできない方に対しては、自然と「カゴを、お持ちしますよ」との言葉が出るように、外国人のお客様にも言葉を掛けてくださいね。
「すみません」の威力
お客様が、あるスタッフに対して怒鳴っていました。私は、その一場面しか見ていなかったのですが、巻き添えを食らってしまったことがありました。
その時のエピソードです。
客:「客に対して、すみませんしか言わない。他にはないのかと聞くと、すみません。それしかないのか、いくら新人と言えども研修受けてるだろうが!」
「だから”すみません”と言ってるでしょ」
客:「なに? それが客に対しての態度か」
「すみませんと謝っているじゃないの。それ以上、なにも言えません」
お客様はブルブルと震えていて、ああ、これは…と思い立ったので口を挟ませて貰った私。
「申し訳ありません。あとでしっかりと研修し直します。よろしければ、どのようなことが起きたのか教えて頂けませんか?」
その言葉に、お客様と、そのスタッフの言葉が重なった。
「荷台がぶつかった」
客:「だから謝るのが常識だろ」
「たしかに、そうですね。申しわ」
私が謝ろうとしたら、お客様は遮ってくれるけれど言い分は正しいです。
客:「あんたじゃない。こっちのスタッフが謝れば済む問題だ」
「だからすみませんと何回も謝ってるじゃないですか」
客:「あんたの」
お客様の言葉を遮ってしまった私は、後輩の若者に言っていた。
「あのね、謝り方にも色々とあるのよ。丁寧に謝ればいいの」
そうしたら、謝り直していました。
「すみませんでした」
違うだろと思いながら、そのスタッフの頭を押さえ、お辞儀させながら一緒に謝りました。
「本当に、申し訳ありませんでした。以後、気を付けます」
当然ながら、そのお客様は、もう来られなくなりました。
豆知識
【同僚や上司に対して】
「すみません。大丈夫ですか?」
「ごめんなさい。大丈夫ですか?」
この二つを比べると、どう思いますか?
「ごめんなさい」のほうが謝っている感を受けると思いますよね。
【上司に対してタメ口】
これって上司をナメていませんか?
年上年下関係なく、上司にはタメ口をきかないほうがよろしいかと思うのは私だけ?
どういうときに「すみません」と使えば良いの?
相手が親や恋人だと、「すみません」と言えば良いのです。
ですが、仕事している時は使わないようにしてください。
喧嘩の元になります。
スーパーを例に出しますが、店側としては喧嘩になると、凄く痛手となるので避けたいのは当然です。
気を付けましょうね。
すみませんと言うときは | まとめ
スーパーに買いに来られるお客様は日本人ばかりではありません。
そして、スタッフの対応力が、その店への評価となります。日本語で言えばいいのです。あちらも片言とはいえ理解して喋れるのですから。
「何か、お探しでしょうか?」
その一言だけでいいのです。自分の評価は、イコール勤め先の評価になることに気が付いて、言動には注意をしましょう。
そしてアルバイトやパートさんたちに言葉使いの研修をしてもらいたい。
切に、そう願っています。
経験者より。
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